CROSS TALK

SBI新生銀行グループでの働き方

リテール部門座談会

新たな挑戦、SBI証券とSBI新生銀行の「共同店舗」運営。~SBI新生銀行グループ・リテール部門の取り組み~

2022年8月、SBI新生銀行池袋支店内に、SBI新生銀行とSBIマネープラザの共同店舗「SBI新生銀行マネープラザ池袋」が運営を開始しました。共同店舗においては、SBI新生銀行のお客さまは、SBI証券のインターネットチャネルの金融商品・サービスだけでなく、SBI新生銀行とSBIマネープラザが協働して行う対面コンサルティング営業による質の高いアドバイスとともに、多様な金融商品・サービスを利用いただけるようになりました。その後、共同店舗は大阪・梅田、東京・銀座にも出店し、着実に多くのお客さまの支持を獲得しています。SBIグループ連携によるシナジー発揮を目指した一つの形である共同店舗。ここでは、共同店舗開設に関わったメンバーと、実際に共同店舗で営業を推進しているメンバーに登場してもらい、共同店舗開設の背景や目的、実際の営業活動等を語り合ってもらいました。

  • 西川 達朗 Tatsuro Nishikawa

    西川 達朗Tatsuro Nishikawa

    株式会社SBI新生銀行

    リテール営業推進部
    共同募集推進室 室長代理

    2014年入社/経済学部卒

  • 田畑 友広 Tomohiro Tabata

    田畑 友広Tomohiro Tabata

    株式会社SBI新生銀行

    リテール営業推進部
    部長代理

    2008年入社/経済学部卒

  • 松岡 泉 Izumi Matsuoka

    松岡 泉Izumi Matsuoka

    株式会社SBI新生銀行
    (SBIマネープラザ株式会社より出向)

    池袋フィナンシャルセンター
    営業推進役

    2022年入社/文芸学部卒

#01

「ネットとリアルの融合」を掲げるSBIマネープラザ。
SBIグループの対面チャネルとして店舗を展開。

最初に、SBI新生銀行と共同店舗を運営するマネープラザについて教えてください。

田畑 2021年12月に、SBI新生銀行はSBIグループの一員となり、その直後からSBI新生銀行とSBIマネープラザ(以下、マネープラザ)の共同店舗の構想がありました。松岡さんは、マネープラザに在籍されていますが、SBIグループの中でマネープラザはどのような位置付けなのですか。

松岡 500社以上から成る、SBIグループの中核企業はご承知のようにSBI証券であり、ネット証券業界でトップのポジションにあります。多くのお客さまにサービスを提供していますが、基本はネットを介しての非対面チャネル。マネープラザはSBIグループの中で、唯一店舗を構えてお客さまにサービスを提供する対面チャネルという位置付けです。

西川 いわゆる、株式や投資信託などの金融商品による資産運用を、対面でお客さまに提案、コンサルティングする場としてマネープラザの店舗があるわけですね。

松岡 資産運用に限らず、保険や住宅ローンなど多種多様な金融商品と専門的なアドバイスをワンストップで提供している点が特徴の一つ。お客さまの悩みに寄り添い解決策をご提案するため、SBIグループの総力を結集し、総合的な金融コンサルティングを推進しています。

田畑 今回、マネープラザとSBI新生銀行の共同店舗をスタートさせたわけですが、そもそもマネープラザはどのような形で店舗展開しているのでしょうか。

松岡 マネープラザは、SBIグループの「ネットとリアルの融合」というテーマを掲げて全国へ展開しています。特徴的なのは、SBIグループのサービスをより広くお届けするため地域金融機関等との共同店舗網を広げていること。現在、直営店舗20、共同店舗26(内、地方銀行23)のネットワークがあります。

西川 今回のSBI新生銀行とマネープラザの共同店舗開設の取り組みは、マネープラザの地域金融機関での成功体験というトラックレコードが背景にあったわけですね。

松岡 ええ、背景の一つだと思いますし、マネープラザが展開してきた地域金融機関との共同店舗運営の実効性は、私自身実感していました。

#02

共同店舗開設に求められた新たな枠組みの構築。
グループ連携によるシナジー発揮を目指して。

共同店舗開設の目的、背景について教えてください。

田畑 私や松岡さんが、共同店舗開設の準備スタッフとして活動を開始したのは、SBI新生銀行がSBIグループの傘下に入って間もない頃でした。共同店舗開設の目的は、言うまでもなく、グループ内連携によってシナジーを発揮し、両社の連携・融合で新たな価値をお客さまに提供することですね。

松岡 ええ、共同店舗開設前にSBI新生銀行とSBI証券は、金融商品仲介業務・銀行代理業での提携を開始しました。これによって、SBI新生銀行のお客さまはSBI新生銀行のWebサイトや店舗でSBI証券の証券総合口座を開設することでSBI証券の取り扱うさまざまな金融商品・サービスご利用いただくことが可能となったわけです。今回の共同店舗開設は、この提携をさらに前進させたものと言えると思いますね。

田畑 SBI新生銀行視点でいえば、従来の預金を中心としたラインナップだけでは取り込めていないお客さまニーズに対し、SBIグループの豊富なラインナップと競争力のある取引条件、富裕層への営業ノウハウを活用し、当行のお客さまに新たな提案が可能となります。

西川 それによってお客さまの活性化を図り、リテールにおける資産運用ビジネスのリフトアップを目指すものですね。私はオープニングスタッフとして招集されたので、運営開始に至るまでの取り組みには関わっていません。開設に向けて、地域金融機関との共同店舗運営という実績があっても、いろいろなご苦労があったのではないでしょうか。

田畑 一つは準備期間が非常にタイトだったということです。当初は、SBIグループとなってから半年後の開設を目指しました。2ヶ月遅れになりましたが、何とか開業にこぎ着けることができました。

松岡 スケジュールがタイトだったことに加えて、地域金融機関との共同店舗運営という前例は多数あるものの、商品の取扱い、ルール整備、コンプライアンス体制などさまざまな枠組みを限られた時間の中で構築する必要がありましたね。同じルールでも解釈が変わるものもありました。地域金融機関との共同店舗でのやり方をそのまま移管するというものではありませんでした。

田畑 たとえば、株式をはじめ、共同店舗では取り扱うものの、銀行ではそもそもルールが存在しなかった商品もあります。また、共同店舗は共同募集という形態であり、コンプライアンス体制など両社で見解が相違する点が多々あり、両社の着地点を見出していくことが、自身の役割の一つでした。

松岡 私はマネープラザの社員として、地域金融機関とともに店舗を運営してきましたが、SBI新生銀行との共同店舗は今までの概念を捨ててゼロベースで取り組む必要がありました。SBI新生銀行として新たな業務フローを整理し、その合理的根拠を示すことが求められました。マネープラザにとってもSBI新生銀行にとっても新たな挑戦だったと思います。

#03

スタートした「SBI新生銀行マネープラザ池袋」。
銀行との連携で顧客基盤のさらなる拡大へ。

共同店舗運営開始後、どのような取り組みが進められたのでしょうか。

田畑 開設した共同店舗「SBI新生銀行マネープラザ池袋」は現状では100%個人のお客さまを対象としています。取扱商品は、投資信託、投信積立、円貨建債券、外貨建債券、国内株式、海外株式、新規上場株。サービスとしては資産運用や相続対策など、総合的なライフプランニングを提供していますが、私と松岡さんは、いわば裏方。実際にオープニングスタッフとして選抜された西川さんから、共同店舗開設後の状況を聞きたいと思います。

西川 はい。共同店舗はSBI新生銀行の池袋支店内に設置されました。オープニングスタッフはSBI新生銀行から2名、マネープラザから3名。配属前にマネープラザの実店舗で研修を受けて着任しました。基本的には池袋支店の富裕層を中心としたお客さまを銀行からご紹介いただき、資産運用の提案、コンサルティングを行っています。

松岡 グループ連携のシナジー発揮を目指した共同店舗ですが、実際、営業の現場で共同店舗を開設したメリットは感じていますか。

西川 SBIグループが前進する大きな力になるポテンシャルを日々感じています。SBI新生銀行がこれまで育んできたお客さまとのリレーション、マネープラザが有する株式などのリスク性商品を含む営業活動のノウハウの融合が図られており、SBIグループ全体の顧客基盤のさらなる拡大が期待できると実感しています。実際、銀行から紹介いただいたほとんどのお客さまと取引を開始していますから。

田畑 私もSBI新生銀行でリテール営業を担当してきました。痛感していたのは、証券投資ニーズがあるお客さまがいらっしゃっても、ストレートにそのニーズに応えることができなかったことです。預金を中心としたラインナップだけでは取り込めないニーズが確実にあると感じていました。

西川 私もリテール営業を通じて、田畑さん同様の課題意識がありました。SBI新生銀行は既存のリアル店舗とリモートチャネルなどを組み合わせて個人のお客さまのさまざまなニーズに応える、リテールチャネル戦略「バーチャルSFC構想」を打ち出しています。しかし、真に富裕層のお客さまはSFCのチャネルを通じて取引をされている方は少なく、一方で口座を保有されているお客さまの中にはそういった富裕層のお客さまが潜在的にいらっしゃいます。私たちが目指しているのも、それら富裕層のお客さまの取り込みを図ることです。

共同店舗運営でリテール部門はどのような変化がありましたか。

西川 銀行がSBI新生銀行マネープラザにお客さまを紹介するためには、お客さまの的確なニーズ把握・喚起が非常に重要です。従来以上に、お客さまのニーズを引き出す銀行員の意識が強くなったと思います。主役は銀行のメンバーで、私たちはサポートする立場と認識しています。

松岡 銀行のメンバーの変化が、実際数字としても表れていますよね、共同店舗の実績は、開設以来右肩上がり。

西川 ええ、確実に行員のマインドが変わってきていると思います。行員と連携して取り組むことで、双方のスキルアップにもつながっています。私は若手の行員と一緒に仕事をするケースも増えていますが、みんなどのような満足をお客さまに提供できるか、その真剣さは日に日に増していると感じますね。

田畑 共同店舗とは少し離れますが、SBIグループの一員となって、SBI新生銀行のリテール部門は180度変わりました。今までは富裕層の資産運用のニーズに応えることが中心でしたが、SBIグループに入ってから、まずは口座数を増やす、お客さまの数を増やすことにシフトチェンジしました。チャレンジングな風土への転換だと感じますね。

西川 ええ、大転換と言ってもいいと思います。新規でも量を獲得する。つまり富裕層だけをターゲットとするのでなく、これから資産運用を考える資産形成層を圧倒的に拡大していくことがミッションの一つになっています。より責任は大きくなり、やりがいもあると感じますね。

#04

池袋、梅田、銀座、3店舗の収益化を目指す。
SBIグループとの連携強化で新たなステージへ。

今後の課題、目標をお聞かせください。

松岡 池袋に共同店舗開設の目途が立った頃から、田畑さんと私を含む裏方のメンバーは、2店舗目の開設準備に取り掛かりました。そして、2022年11月に「SBI新生銀行マネープラザ梅田」を、さらに3店舗目として、2023年2月に「SBI新生銀行マネープラザ銀座」をオープンしました。今後の店舗展開はまだ決まっていませんが、まずは、池袋店も含む3店舗の収益化を図っていきたいと考えています。

田畑 立て続けの出店でしたが、このスピード感もSBIグループならではと感じています。松岡さんが指摘した収益化実現に向け、どうやって富裕層のお客さまにアプローチして取り込みを図るか、また法人やグループ企業などとの連携ができないかといった点も課題の一つと考えています。

西川 共同店舗がスタートしてまだ日は浅く、現状お客さまの満足と行員の期待に応えるために邁進している状況ですが、SBIグループの一員になったことは、SBI新生銀行グループにとってお客さまサービス、行員の育成、会社の収益等、いずれの観点でも間違いなくプラスに働いていると肌で感じています。今後もより密な連携を、スピード感をもって進めていきたいですね。

田畑 先ほど指摘したように、SBIグループ入りしたことで、SBI新生銀行のリテール部門は口座数を拡大する方向に舵を切りました。それらのお客さまにSBIグループのさまざまなサービスを利用してもらい、収益化を図っていきたい。それら新しく獲得したお客さまに共同店舗をご紹介することで取引に繋げていくなど、お客さまに確かな満足を提供することで、業界における共同店舗のプレゼンスを高めていきたいと考えています。