PERSON

キャリア入社者インタビュー

リスクマネジメントを極めて、
データ分析のプロフェッショナルへ。

豊島 裕樹Yuki Toyoshima

株式会社SBI新生銀行

グループポートフォリオリスク管理部付業務推進役
SBIホールディングス株式会社 出向

2014年入社

経済学研究科博士課程後期課程修了

転職を見据えて経済学の博士号を取得。
統計学やデータ分析の知見が活かせる。

大学院では計量経済学を専攻し、主にデータ分析に取り組みました。エコノミストのキャリアも考えましたが、培った知見をビジネスの世界に活かしたいと思い、信託銀行に入社しました。デリバティブトレーダーを経て、その後クォンツアナリストに職種を転換しました。統計的・計量的な考え方を駆使してマーケットを分析・評価する業務であり、金融工学の専門性を高めることに全力を注ぎました。ただ以前から、30歳という区切りの歳に職場を変えたいと考えていました。新しい仕事・環境に身を置くことが自身の成長につながる、人生を面白くする、そう思っていたのです。また、転職しても通用するように、日頃から能力開発は意識しており、2010年から2013年にかけて大学院の社会人コースに通学し、博士号を取得しました。そこから転職活動をゆっくりとはじめました。
SBI新生銀行は当初から転職先として意識していた銀行です。一番の魅力は少数精鋭であることです。人が少ない分、大手銀行のような分業制ではなく、幅広い仕事に携われる可能性があり、経験値を高められると思いました。当行人事部からリスク部門への誘いをいただき、自身が得意とする統計学やデータ分析の知見が活かせると判断し入社を決めました。転職後、博士号取得で得た専門性と業務で得た知見が顕在化し、即戦力に近いかたちで貢献できているのではないかと思っています。

信用リスク管理からプロジェクト対応まで、
存分に取り組めるカルチャーがある。

入社後配属された、グループポートフォリオリスク管理部での私のミッションの一つは、信用リスク管理で、法人向け融資に際し、その信用力を財務データから分析し、内部格付けモデルを構築するというもので、与信審査のフレームワーク、ルールを作る業務でした。また早急に取り組まなければならなかったのが、「バーゼル規制」対応でした。「バーゼル規制」は財務上の健全性の確保や金融危機を防ぐ目的で、自己資本の強化に努めるように策定された規制であり、国際的な統一基準です。その業務と並行して、企業買収の際のデューデリジェンス(投資先の価値やリスク調査)、次期中期経営計画策定、サステナビリティ関連等、各種プロジェクト対応業務など、当初予想していた通り、幅広い多彩な業務を担当してきました。
当部は比較的若手が少ない部署ですが、経験者が脇を固めて堅実に業務を遂行してくださるので、新しい取り組みについては存分に取り組めるカルチャーだと感じています。年齢層の違いはあるもののフランクに話ができる雰囲気があり、またリモートワークが進んでいますので、効率的なコミュニケーションが図られていると感じています。新しい業務に取り組むにあたっては、リモートワークだけだと非効率な面があるとも感じていますので、今後はリモートと出社のバランスを上手くとっていくことが重要と考えています。

SBIホールディングスに感じるスピード感。
視座を高く、視野を広く持った人材へ。

2022年7月からSBIホールディングス株式会社に出向しています。前任同様にリスク管理の業務を担当しています。ただ前任が財務に影響するリスクの分析・管理だったのに加えて、現在はレピュテーションなど非財務リスクも対象としています。SBIホールディングスは、多様な業種の子会社を傘下に抱えていますが、それら子会社とのミーティングを設定し、トップインタビュー等を実施して、定量分析では見えない非財務・非定量的なリスクを特定し、低減策を実施することが私の役割です。また、現在推進しているのが「リスクアペタイトフレームワーク」というもので、これは収益力向上とリスク管理の強化を狙いとした経営管理手法です。単に「守り一辺倒」のリスクマネジメントだけでなく、チャンスに重きを置いた未来志向的な新たなリスクマネジメントの枠組みであり、非常に刺激的で学びの多い環境です。
SBIホールディングスは、メンバーで手分けしてでもスピード感をもって対応するというカルチャーがあり、「情報・ノウハウの共有化」が非常に重要になってきます。また、実感するのは、社内のベンチャー的気質であり、自主性を尊重する社風が培われていることです。私の出向は、SBIグループの垣根を超えた連携・融合の新たな取り組みの一つですが、SBIグループが持つ良さをSBI新生銀行にも導入できればと思っています。今回の経験を機に視座を高く、視野を広く持った、経営にも関わる人材に成長していきたいと考えています。