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海外インタビュー

海外事業統括部

小川 彰弘

グループ海外事業統括部
業務推進役 / 2008年入社

大学では建設工学を専攻。社会インフラである金融機関のITに興味を持ち、金融ITシステムコースを選択し、新生銀行(現SBI新生銀行)に新卒として入社。入社後は長年にわたりグループ内のシステム開発などに従事。2022年1月、社内公募制度を活用してグループ海外事業統括部へ。現在はベトナムの事業会社の予算策定や業績管理などを担当。

日本とは異なる文化や商習慣に触れ
新たな知識を吸収できるのが楽しい。

システム開発の経験を活かし、
海外事業が抱える
ITリスクを分析。

SBI新生銀行グループでは、事業戦略の柱のひとつである海外事業の一環として、アジア太平洋地域のノンバンクやコンシューマーファイナンス事業を中心に出資しています。現在、ニュージーランド、ベトナム、オーストラリアの3ヵカ国の企業に出資しており、出資の形態は、完全子会社化、現地パートナーとの合弁会社、マイノリティー出資など、出資地域の特性や出資先の規模を踏まえ選択しています。また近時は、SBIグループとの連携を通じたビジネス機会の獲得を目指しています。
私が所属するグループ海外事業統括部には、企画、統制、データ・リスク分析の3つのセクションがあり、新規の出資や買収の検討・実行、既存出資先のガバナンス・コントロール、既存・新規案件のデータ分析やリスク算出などを行っています。また、出資比率や事業会社の状況に応じて出向者を複数名派遣し、グループ内で培った知見をハンズオンで提供することで現地の出資先企業の成長を支援しています。
部員数は出向者を含めて40名強。銀行業務、国際金融、コンシューマーファイナンスに精通している社員が多数在籍しており、M&A、財務、リスク、法務、監査、ITなど、得意分野やキャリアのバックグラウンドもさまざまです。私は既存出資先のモニタリングを行う「統制セクション」に所属し、主に自分の専門領域を活かし、ITガバナンスの担当として海外各社のITリスクの管理・点検、ITプロジェクトのモニタリングをしています。また、新規案件のIT分野のデューデリジェンスも担当し、出資に際してITの観点から懸念事項がないかを評価しています。また、ベトナムの出資先については、出向者や現地社員と連携し、IT関連だけでなく予算策定や業績管理、融資の実行などを担当しています。

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現地の商習慣を理解し、
活きた情報を元に
会社の経営状況を把握。

私がSBI新生銀行に入社したのは、当時の新生銀行には経営層に外国人が多く、海外色が強いところに面白みを感じたからです。そういった意味では、入社前から海外ビジネスには興味があったのかもしれません。入社後は、システム企画部の業務を通じてインド人と一緒に働き、海外への興味がより一層強くなりました。IT業務を一通り学び、経験し、自分のキャリアの柱と言える自負が芽生え、新たな挑戦がしたいと考えていたところ、ベトナムでのジョイントベンチャーの事業拡大やニュージーランドのノンバンクの買収などに携われる機会を得られるポジションが職務公募制度※で募集されていたことから、自ら手を上げ、社内選考を経てグループ海外事業統括部へ異動の機会に恵まれました。
海外事業に携わるうえで大切なのは、現地の文化、商習慣を理解し、確かな情報を得ることです。国・地域・会社ごとにそれらは異なりさらに言語の違いも加わるため、アプローチはトップダウン、ボトムアップどちらがよいか、メールやオンライン会議で重要なことが伝わるか、現地を頻繁に訪問したほうがよいのかなど、コミュニケーション方法は工夫する必要があります。
現地の政治、経済の状況を常にチェックすることも重要ですが、大切になるのが出向者から提供される現地の生の情報となります。日本からの進出企業が少ない国であればあるほど、得られる情報が少ないため、出向者との密な連携が重要となります。
また、海外事業においては、ビジネスを推進していくうえで高い交渉能力が求められます。特に合弁会社や新規案件への出資、既存会社の売却時には、戦略を考え、目的を達成するための交渉や駆け引きが欠かせません。協働関係者はもちろん、交渉相手といかにして信頼関係を築いていけるかがとても大切であり、これが非常に難しいと感じます。経験豊富な同僚、上司にアドバイスをもらいながら日々試行錯誤していますが、今後伸ばしたい能力のひとつです。

※キャリアの築き方について>

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海外事業を通じて、
新たな知識を吸収できるのが
純粋に面白い。

私はグループ海外事業統括部に異動するまで、M&A、デューデリジェンス(企業調査)、バリュエーション(企業価値算出)といった領域の業務経験はありませんでした。そのため、海外事業を推進していく過程でこれらの実務に携われることはとても面白く、やりがいがあります。勉強し新たに知識を身に付けることが必要ですし、大変ではありますが、日々刺激を受けながら仕事に携われていることを幸せに感じています。海外とのやり取りは基本、オンラインで行っていますが、新規案件や重要な局面では現地に赴くことも必要となり、これまで、香港、ベトナム、カンボジアなどに出張しています。
また、自分が培ってきたITの経験を活かせたとき、その専門性を相手に認められたときには、やりがいを感じます。以前、香港の会社の基幹システム入れ替えプロジェクトをサポートしましたが、はじめは、私の主張や意見を聞いてよいものか、半信半疑で、むしろ疑いを強く持たれていたのですが、実務を通じて私の知識やスキルが認められ、提案を受け入れてもらえたときには達成感がありました。
最近はアジア太平洋以外の案件も増えており、ヨーロッパの新規案件では1ヵ月ほどチームメンバーと現地に出張し、ビジネスとITの評価を実施しました。限られた期間の中で目的を達成する必要があり、チームの中で役割を全うすること、海外案件における対面での打ち合わせの重要性を改めて感じることができました。
このほかにも、商慣習や生活環境など、国ごとの違いを知ることができる点も海外事業に携わる大きな魅力です。例えば、ベトナムは銀行口座やクレジットカード保有率は日本に比べかなり低い一方、スマートフォンの銀行口座アプリや決済アプリの利用率はむしろ高いなど、国によって金融やDXの進捗に特色があります。日本での知見がそのままで適用できることは少なく、環境に応じて異なるビジネス戦略を立てる必要がある点にも面白さがあります。

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IT分野の経験を活かしつつ、
海外M&Aなどの
実績を積みたい。

これまでは主にIT分野の業務を行ってきたため、今後は過去の経験を活かしながら、海外事業の中心業務である経営管理やM&Aの分野の知識を深め、経験を積みたいと考えています。また、実際に現地で働いてみてはじめて経験できることも多いため、機会があれば海外赴任もしたいと考えています。
この記事を読んで海外事業に少しでも興味を持ってくれた方がいれば嬉しいです。「海外が好き」、「外国人と仕事がしたい」、「海外M&Aをやってみたい」など海外に対して興味や関心が高い方、好奇心旺盛な方と、将来一緒に働く機会に恵まれたらいいなと思います。興味があり、やりがいを感じることができれば、前向きに取り組むことができ、挑戦も楽しめると思います。ビジネスの知識や語学力は、やる気があればおのずと身に付きますし、最初から海外ビジネスに関与できなくても、私のように特定の分野で強みを作ってからでも遅くないと思います。むしろそれが自信となり、相手からも認められやすくなると思います。

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1日のスケジュール

One day Schedule

10:00
出勤(時差出勤)

メールをチェックし、1日のスケジュール、業務を確認。

10:30
社内作業

午後の会議の準備(確認事項の整理)。

12:00
昼休憩

同僚とオフィス近辺で昼食。

13:00
打ち合わせ

ベトナムの合弁会社と事業計画について打ち合わせ(オンライン)。

14:00
社内作業

担当会社の月次業績の確認、報告書・稟議書の作成、各種調査。

17:00
打ち合わせ

新規案件に関するヨーロッパの取引先との打ち合わせ(オンライン)。

18:00
社内作業

打ち合わせ結果の整理。

19:00
退勤

これまでのキャリア

Career

1年目
システム企画部 プランニング担当

IT開発依頼のとりまとめチームにてリテール案件を担当。グループ会社への会計システムの導入プロジェクトに参画し、要件整理やユーザーとインドベンダーとの仲介を担当。

3年目

グループ会社の基幹システムのインド製パッケージへの移行プロジェクトに参画するもプロジェクトが頓挫し、大きな失敗を経験。

5年目
システム開発部 市場系システム担当

外国銀行からの海外送金事業の譲渡に伴うシステム移行プロジェクトに参画。その後、市場系バックオフィスシステムの更改をプロジェクトリーダーとして担当。

8年目
システムリスク管理部 プロジェクト審査担当

ITプロジェクトの重要度判定と重要プロジェクトについての計画の妥当性、システム品質の評価を行い、役員報告資料などを作成。

9年目
システム開発部 市場系システム担当

市場系フロント・ミドルシステムの更改をプロジェクトリーダーとして担当。更改プロジェクト完了後は保守業務や大小プロジェクトに従事。

15年目~現在
グループ海外事業統括部 統制担当

香港の子会社のシステム更改プロジェクトの計画・テストなどのレビューとモニタリングを担当。ベトナム合弁会社のガバナンス担当として、業績や各種計数把握、各種報告書作成などを担当。新規出資案件ではITデューデリジェンスを実施。